倹約とミニマリストという概念について、どのようなイメージを持っているでしょうか。
貧乏くさい、守銭奴、つまらないやつ…そんなイメージがあるのではないでしょうか。
私は両者を倹約をするために、ミニマリストへ、ミニマリストとなるために倹約をというように相互に補完するような概念だと思っています。
今回は、簡単にではありますが、自分なりの考えをまとめてみたいと思います。
節約・倹約が続かない、シンプルな生活を求めている人の一助になればと思います。
- 倹約、ミニマリストの定義
- 倹約とミニマリストの相性
- 倹約とミニマリストがもたらす効果
という流れで説明したいと思います。
倹約、ミニマリストの定義
倹約とは、出費を抑え、浪費をしないことを指します。節約という言葉と意味はほとんど一緒です。ただ個人的なイメージにはなりますが、節約はそれこそ生活を切り詰めて、お金を使わないようにすることで、倹約は無駄なことにお金を使わない、いわゆる浪費をしないというような理解です。
必要なところにはしっかり使う、それが倹約だと私は思っています。
ミニマリストとは、物理的・精神的なシンプルさを追求し、必要最低限の物だけで暮らす人のことですね。いわゆる「足るを知る」という考え方に近いかなと思います。自分が必要なもの、負担にならないものを選定し、それのみで生活することにより、生活のシンプルさを確保するものです。
倹約とミニマリストの相性
倹約とミニマリストはともに、「無駄なことはしない」という趣旨が内包されていると思います。そのため両者はとても相性が良いと考えています。
倹約というのは浪費をしないことだと伝えましたが、倹約をすることにより、ものは自然と減ります。もちろん、必要なものをけちる必要はありません。自分の生活の中で本当に必要なものにお金をかけ、必要でないものには一銭もお金をかけることはありません。
これは、ミニマリストのシンプルな生活の追求にほかなりません。
また、ミニマリストを目指す過程で自分に本当に必要なものなのか、そうでないのかを考え、不必要なものは手放していきます。手放すことにより、自分のリソースを割くことができるのです。この不必要なものを手放すのは、倹約をする第一歩だとも考えています。
両者は相互に補完しあい、また同様の概念を持っているものなのです。相性が良いのは当たり前だと思います。
倹約とミニマリストがもたらす効果
自分は社会人になってから、常に倹約、ミニマリストを意識して生活しています。もちろん、まったく浪費をしていないかと言われると言葉に詰まりますが…。しかし、ほかの人と比べて、その部分の価値観は強く持っていると思います。そんな自分が倹約、ミニマリストを続けていく上での効果を説明します。(どれも個人差はあるので悪しからず)
- 純粋にお金が貯まる
- ストレスが軽減される
- 生活にゆとりが生まれる
純粋にお金が貯まる
倹約、ミニマリストを続けていくと、シンプルな生活、そして自然と浪費が少ない生活ができるようになります。収入が多くならなくても、支出が少なくなれば、その分資産は少しずつ拡大していきます。また、生活を切り詰めて資産形成をするよりも、ストレスを感じずに、お金を貯めることができます。
資産形成をしていると、貯金残高などを見て、購買意欲が高まり、これくらい貯めたから買ってもいいよねというように、ものを買ってしまうことがあります。個人的には倹約という視点だけだと、歯止めが効かないことがあります。しかし、そうしたときにミニマリストという考え方も併せて考えるのです。二重トラップではないですが、倹約を進めるため、シンプルな生活を壊さないため、という理由でその購買意欲を説き伏せるのです(笑)
ストレスが軽減される
これはその人、その人の生活環境、アイデンティティなどにもつながるかもしれませんが、自分のケースだと、モノが多いところにあまりいたくないという気持ちがあります。ガチャガチャしている場所やそうしたイベントは忌避する傾向があります(陰キャなだけな気もしますが…(笑))
自分がそう考えるのは、人間が1日に選択をする数の研究を知ったからです。
ケンブリッジ大学のBarbara Sahakian教授の研究によると、人間は1日に最大3万5,000回の決断をしているとのことです。
私たちは無意識に様々なことを決断して生活をしています。
例えば、朝目覚めてから、時間を見ます。いつもよりい遅い時間に起きてしまいました。早く動かないといけない、ベッドから飛び出て顔を洗います。朝ごはんにバナナを食べ、歯を磨き、急いで外に出ました。
この短い文章、行動の中でもたくさんの決断があります。時間を見て、遅い時間だと決断、ベッドから飛び起きる決断、顔を洗うか歯を先に磨くかの決断…etc。振り返ってみると、確かに人間は多くの選択をしているようです。
この3万5,000回の決断というのはとても大きな数で、脳は疲弊をしてしまいます。この決断の回数、あるいは負担を減らすために、ミニマリストという概念はとても有効だと考えています。apple創業者のスティーブ・ジョブズは、いつも黒のタートルネックを着ているというのは有名はお話です。また、Facebook CEOのマック・ザッカーバーグも毎日同じシャツを着ています。
この人たちの真似をすべきと言っているわけではありません。これはその日のどの服を着ていくかの決断するコストを少しでも減らす行動だと考えています。
こういった選択、決断をするストレスなどを減らすことができると私は考えます。
生活にゆとりが生まれる
「ゆとり」が生まれると書きましたが、ここでいう「ゆとり」は物理的、精神的、両方の意味を含んでいます。倹約、ミニマリストを続けることにより、モノが増えません。
例えば、部屋の中、壁際にはソファやベッド、本棚やダイニングテーブル、など様々なものがおかれると思います。なにもない部屋であれば、なんでも置くことができます。しかし、それがおかれている状態であればどうでしょうか。追加で何か置くためには、何かを捨てる、もしくはもう少し端に寄せて、スペースを作る必要があります。このスペースを「ゆとり」と思っています。また、今の説明は物理的な説明かと思います。これは精神的な側面でも変わりありません。
精神的な側面だと、心がいっぱいいっぱいの状態、例えば仕事が忙しい、かついろいろなことを考えないといけない業務だったとします。このいっぱいの心で、家族のこと、恋人のことを考えることができるでしょうか。コップの中に並々に注がれた水のように、あと何かをそこに入れたら、あふれてしまいます。つまり、心に余裕がなければ、ほかのことなど考えることができないのです。
倹約、ミニマリストはそのゆとりを作ることが可能です。自分に重要なこと、不必要なことを取捨選択し、大事なことに集中をさせるためのマインドだと考えています。
倹約、ミニマリストという考えは人生の鍵
倹約やミニマリストという考え方は、モノや人があふれる今の世の中で、自分のことを大切にする鍵になるのかなと思っています。いろいろな外部の声が自分の内にある小さな声を聞き洩らさないようにするため、また資産形成を続けるためにも、取り入れてほしいマインドとなります。
苦しい資産形成を継続することは難しいと思います。「足るを知る」、自分の満足を自分で知り、これからの資産形成に励みましょう。
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