資産形成というと、株式投資や不動産投資を行い、自分の持っている資産をお金以外のものに変え、将来の経済的豊かさを目指すイメージが強いと思います。
そのため、「投資」という言葉がついて回り、資産形成自体の心理的なハードルが上がっていると思います。
資産形成は、そもそもそこまで難しい話ではありません。株式投資や不動産投資の前に、まずは家計簿をつけて、給料から食費、光熱費等のお金の流れを把握することが資産形成の第1ステップです。
これができて初めて投資に目をむけることができます。
では、なぜ資産形成の第1ステップが家計簿をつけることなのか。
理由は3つあります。
- 今自分がいくら使っているのかを視覚化するため
- 資産形成におけるモチベーションの維持のため
- 次のステップである投資を行うため
順番に説明します。
今自分がいくら使っているのかを視覚化するため
みなさんは常日頃、自分が何に、いくら使っているのか知ってますでしょうか。おそらく多くの方が給料がだいたい、うん十万円で、クレジットカードの引き落としが数万円という程度の把握だと思います(ちゃんとやっていればそれに越したことはありません)
こういった、ざっくりとした換算でも、生活に支障はないかと思います。しかし、資産形成、投資という分野においてはこれでは不十分です。
資産形成のためには、浪費というものをなるべく避けなければいけません。浪費というものは厄介で、それを使ったときは浪費と思えないのです。
家計簿を視覚化することにより、それが浪費だったのか、それとも自分のための消費だったのかを考えることが可能です。
また、自分が今いくら収入があり、いくら支出していて、いくら手残りがあるのかを視覚化することにより、さらなる家計のスリム化が可能です。スリム化により資産形成は加速します。
資産形成におけるモチベーションの維持のため
資産形成、貯金というものは、終わりのないマラソンのようなものです。むやみやたらに持っているお金を増やしたいという希望のもと資産形成をしても、順調に進むことは少ないと思います。
もちろん、そういったマインドでも、時間をかければある程度の資産の形成は可能です。しかし、コストパフォーマンス、バランスのよい資産形成を進めていくにあたり、自分でゴールを定めることが大切です。
そのうえで、家計簿というものは、目の前の目標を設定し、資産形成のモチベーションの維持をすることができます。
例えば、資産100万円という目標があったとします。1ヶ月で100万円を貯めることが可能なほど収入がある方なら問題はないですが、大体の方が100万円を貯めるために、1年や2年という長い時間が必要になると思います。年単位で目標を意識するのは至難だと思います。
そこで、月々5万円、(+ボーナスで40万円)の貯金をするという目標を設定し、それを達成し続ければ、1年間に100万円を貯めることが可能です。
この月々の目標、そしてそれが達成できているかを確認するために、家計簿をつけることが必要です。目標の月ごとに達成したかどうかの評価もでき、また自分以外の人と収支を共有することにより、勝った、負けた(家計簿に勝ち負けがあるのかは不明ですが)と比較し、自分の家計をより好ましい形に調整していきたくなると思います。
次のステップである投資を行うため
投資というのは、リスクとリターンが付きまといます。極論にはなりますが、100万円が0円になってしまうこともあります。
そういった投資行動の中で、自分が来月使う予定のあるお金が消えてしまったら、どうでしょうか。
つまり、投資というのは余剰資金で実施するものなのです(異論は認めます)
自分が生活のために確保している資金や近い将来に使う予定のある資金についてを投資に回すことはあまりお勧めすることはできません。
では、自分の余剰資金はいくらで、その資金が余剰資金なのか。
それを決めるための材料として家計簿が役に立ちます。自分が月々どれくらい使い、今後数か月で必要な金額はいくらなのか。それを確認することが、自分の余剰資金を確立することにつながります。
(もちろん、それのみで余剰資金を決めることは難しいです。自分自身がどれくらい投資ができる胆力があるのかというのは家計簿上の収支には見えてきません)
面倒だと思いますが、資産形成の一歩目です
まずはスモールスタートで大丈夫です。自分の収支を確認し、よりよい将来にできるように頑張りましょう。
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